カンザキイオリ

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【歌詞考察】カンザキイオリ『あの夏が飽和する。』──誰も悪くないという祈りの臨界

人を殺したと語る少女と共に、世界から逃げ出した少年。『あの夏が飽和する。』は、救いも赦しもない夏の中で、それでも誰かとつながろうとした二人の記憶を描く。喪失と共犯、語りえぬ想いが残した“飽和”の感情を静かに読み解く批評記事。
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【歌詞考察】カンザキイオリ『命に嫌われている。』生きることのエラーを抱きしめて―〈アフター系〉の萌芽と詩学

2017年に投稿されたカンザキイオリの楽曲『命に嫌われている。』は、瞬く間に多くのリスナーの心をとらえた。ここでは、本作を一つの“励ましの歌”としてだけでなく、「終わってしまったものを前提に、それでも生きることを続けてしまう存在」に関する物語として捉え直したい。